一般社団法人香川県空き家対策連合会

古民家建物調査の実施|宿泊施設への利活用を前提とした活動

古民家建物調査

古民家建物調査の実施にあたり、私たちは単なる現状把握に留まらず、その建物が持つ「真の価値」を最大限に引き出す活動を行っています。今回は、当初の「売却希望」から、所有者さまが最も望む形である「宿泊施設への利活用」へと繋がった事例をご紹介します。

1. 当初の依頼:売却を前提とした「建物調査」

ご相談をいただいたのは、築120年という堂々たる歴史を刻んできた古民家です。当初、所有者さまとその後継者ご家族は、維持管理の難しさから「売却」を前提に考えておられ、そのための現状確認として「建物調査」をご依頼いただきました。

2. 調査で見えてきた、建物の高いポテンシャル

実際に現地へ赴き、詳細な調査を進める中で、いくつかの重要な事実が浮かび上がってきました。

  • 良好な管理状態: 120年という年月を感じさせないほど、大切に住み継がれてきたことが伺える堅牢な構造。
  • 類まれな自然環境: 敷地周辺には豊かな自然が残り、都市部では味わえない静謐な時間が流れていること。

そして何より、丁寧にヒアリングを重ねる中で、所有者さまの「本音」が見えてきました。実は、先祖代々の家を手放すことに深い寂しさを感じており、「もし可能なら、自分たちとの縁も残したい」という切実な願いを抱えていらっしゃったのです。

3. 宿泊施設への利活用という「三方よし」の結論

建物の状態、周囲の環境、そしてご家族の想い。これらを総合的に鑑みた結果、私たちは売却ではなく「宿泊施設としての利活用」を提案いたしました。

このモデルを採用することで、以下のような理想的な形が実現します。

  • 建物の保存: 歴史的建造物を壊すことなく、次世代へ継承できる。
  • 収益化: 宿泊施設として稼働させることで、維持管理費を自活させる。
  • 家族の居場所: 所有者ご家族も、必要に応じてこの場所を自ら利用し続けることができる。

まとめ:所有者さまの喜びと今後の展望

「本当は手放したくなかった」という所有者さまの想いに寄り添ったこの提案は、ご家族に非常に喜んでいただけました。

売却してしまえば、その場所は「他人の土地」になり、思い出は途切れてしまいます。しかし、宿泊施設として再生させることで、ご家族もゲストも共にこの空間を楽しめる「生きた建築」へと生まれ変わることになりました。私たちはこれからも、建物と人の想いをつなぐ活動を続けてまいります。

上部へスクロール