一般社団香川県空き家対策連合会では、香川県内それぞれの地域が抱える空き家問題について情報を共有し、地域に根ざした取り組みをさらに進めていくため、2026年8月21日に善通寺市のZEN CUBEで西讃地区例会を開催しました。
さらに、8月26日には高松・東讃地区例会を開催し、各地域における空き家の現状や相談事例、今後の活動方針などについて情報共有と意見交換を行いました。
空き家問題は、同じ香川県内であっても地域によって状況が異なります。都市部、郊外、農村部、沿岸部など、それぞれの地域特性によって、空き家が発生する背景や所有者様が抱える悩み、必要とされる支援も変わってきます。
今回の地区例会は、西讃、高松、東讃それぞれの現場に近い会員同士が顔を合わせ、地域ごとの課題を共有しながら、より実効性のある空き家対策を考える貴重な機会となりました。
8月21日に善通寺のZEN CUBEで西讃地区例会を開催
2026年8月21日、一般社団香川県空き家対策連合会では、善通寺市のZEN CUBEを会場として西讃地区例会を開催しました。
西讃地区には、善通寺市をはじめ、丸亀市、三豊市、観音寺市、多度津町など、それぞれ異なる特徴を持つ地域があります。
人口構成や住宅事情、相続後の住宅の管理状況なども地域によって異なるため、空き家対策についても一律の方法ではなく、それぞれの地域事情に合わせた対応が必要です。
今回の例会では、日頃から地域の空き家問題に関わっている会員同士が集まり、現場で感じている課題や今後必要となる取り組みについて意見交換を行いました。
西讃地区で考えていく空き家対策
空き家に関する相談には、一つとして同じものはありません。
相続したものの誰も住む予定がない住宅、所有者様が県外に住んでいるため管理が難しい住宅、家財が残ったままになっている住宅、売却するか解体するか決められない住宅など、それぞれに異なる事情があります。
そのため、まずは建物の状態や所有者様の状況を整理し、そのうえで管理、売却、賃貸、利活用、解体などの選択肢を検討することが重要です。
西讃地区例会では、こうしたさまざまな相談に対して、地域の中でどのような連携体制を構築していくべきかについても話し合いました。
8月26日に高松・東讃地区例会を開催
西讃地区例会に続き、2026年8月26日には高松・東讃地区例会を開催しました。
高松市を中心とする都市部と、東讃地域では、空き家を取り巻く環境にも違いがあります。
住宅地にある空き家、古くからの集落に残る住宅、相続をきっかけに空き家となった住宅、長期間管理されていない住宅など、地域によって相談内容もさまざまです。
今回の高松・東讃地区例会でも、それぞれの地域で活動する会員が集まり、現在の状況や実際の相談事例を共有しながら、今後どのような支援が必要になるのかについて意見交換を行いました。
地域に近いところで相談できる体制づくり
空き家問題では、「どこに相談したらよいか分からない」という声も少なくありません。
不動産の売却であれば不動産会社、相続であれば専門家、建物の解体であれば解体事業者など、空き家に関係する分野は多岐にわたります。
しかし、所有者様自身が最初から必要な専門家を判断することは簡単ではありません。
そのため一般社団香川県空き家対策連合会では、まず空き家に関する状況を整理し、その内容に応じて適切な専門家や関係事業者へつなげられる体制づくりを大切にしています。
地域ごとに異なる空き家問題を共有
今回、西讃地区、高松・東讃地区とそれぞれ地区例会を開催した大きな目的の一つが、地域ごとに異なる空き家の課題を共有することです。
香川県という一つの県の中でも、空き家が増える理由や所有者様が困っている内容は同じではありません。
空き家相談で多く考えられる課題
- 相続した住宅を今後どうすればよいか分からない
- 県外に住んでいるため定期的な管理が難しい
- 売却したいが、どこに相談すればよいか分からない
- 解体費用が心配で判断できない
- 家財や仏壇などが残っていて片付けが進まない
- 老朽化が進み、近隣への影響が心配になっている
- 家族の意見がまとまらず、そのままになっている
- 管理・売却・賃貸・解体のどれが適しているか判断できない
こうした課題に対応するためには、一つの業種や一人の専門家だけで解決しようとするのではなく、必要に応じて複数の分野が連携することが重要です。
地区例会を通じて地域の情報を共有することで、それぞれの会員が持つ専門性を活かしながら、所有者様にとってより現実的な解決方法を考えられるようになります。
地区例会を通じて取り組んでいること
一般社団香川県空き家対策連合会では、県全体としての活動だけではなく、各地域における地区・支部単位での活動も大切にしています。
空き家問題は実際にその地域に住み、活動している人だからこそ分かる課題も多いためです。
地区例会で共有する主な内容
- 各地域における空き家の現状
- 所有者様から寄せられる相談内容
- 空き家管理に関する課題
- 相続後の住宅に関する問題
- 売却・賃貸・利活用に関する相談
- 老朽化した住宅や解体に関する相談
- 専門家や関係事業者との連携方法
- 地域で必要とされる情報発信や啓発活動
会員同士が実際の現場で感じていることを共有することで、一つの地域で得られた経験や知識を、別の地域での空き家対策にも活かすことができます。
地区例会は単なる報告の場ではなく、地域で起きている問題を持ち寄り、より良い解決方法を一緒に考えるための場でもあります。
香川県の空き家を取り巻く状況
空き家問題は、香川県にとって身近な地域課題になっています。
総務省統計局の令和5年住宅・土地統計調査では、住宅や空き家の状況が公表されており、香川県においても空き家率は高い水準となっています。
香川県が公表している令和5年住宅・土地統計調査結果では、香川県の総住宅数は492,800戸、空き家率は18.6%となっています。
数字だけを見ると大きな社会問題に感じられるかもしれませんが、一つひとつの空き家には、それぞれ所有者様やご家族の事情があります。
空き家が増える背景
- 人口減少や高齢化
- 住宅を相続する人が遠方に住んでいる
- 相続後の活用方針が決まっていない
- 修繕費や解体費などの費用負担
- 家財や思い出の品が残っている
- 売却・賃貸・管理・解体などの判断が難しい
空き家になったからといって、すぐに売却や解体をしなければならないわけではありません。
重要なのは、現在の状態を把握し、今後どのような選択肢があるのかを早めに確認しておくことです。
空き家を長期間放置することで考えられる問題
- 屋根や外壁の劣化
- 雨漏りや建物内部の腐食
- 庭木や雑草の繁茂
- 害虫や害獣の発生
- 不法投棄
- 防犯上の不安
- 近隣住宅への影響
- 台風や地震など災害時の倒壊・飛散リスク
- 資産価値の低下
こうした問題は、大きくなってから対応するほど、所有者様の負担も増えやすくなります。
そのため、「まだ大丈夫」と考えて先送りするよりも、早い段階で建物の状態を確認し、今後の方向性について考えておくことが大切です。
今後の活動について

一般社団香川県空き家対策連合会では、今回開催した西讃地区例会、高松・東讃地区例会で共有された内容も今後の活動に活かしてまいります。
県全体で情報を共有することはもちろん重要ですが、実際の空き家問題はそれぞれの地域で発生しています。
だからこそ、今後も地域に近いところで会員同士の連携を深め、所有者様や地域の方々が相談しやすい環境を整えていくことが重要だと考えています。
今後強化していく取り組み
| 取り組み | 内容 |
|---|---|
| 地区・支部活動の強化 | 西讃、高松、東讃など、それぞれの地域事情に合わせた空き家対策を進めます。 |
| 相談体制の充実 | 空き家の所有者様やご家族が、管理・活用・売却・解体などについて相談しやすい環境を整えます。 |
| 会員同士の情報共有 | 各地域で発生している課題や相談事例を共有し、県内全体の空き家対策に活かします。 |
| 専門家との連携 | 不動産、建築、解体、相続、管理、片付けなど、必要に応じて各分野の専門家と連携します。 |
| 情報発信・啓発活動 | 空き家を長期間放置するリスクや、早期相談の重要性について分かりやすく発信します。 |
| 空き家の利活用 | 売却や解体だけでなく、住宅、店舗、事業拠点などとして活用できる可能性についても検討します。 |
まずは空き家の現状を整理することから
空き家を所有している方の中には、「何から始めればよいか分からない」という方も多いのではないでしょうか。
その場合は、すべてを一度に決めようとする必要はありません。
- 現在の建物の状態を確認する
- 土地・建物の所有者を確認する
- 相続関係を整理する
- 今後住む予定があるか家族で話し合う
- 管理を続ける場合の費用や手間を確認する
- 売却・賃貸・利活用・解体などの選択肢を調べる
- 分からない場合は専門家へ相談する
現状を一つずつ整理することで、「今すぐ何をすべきなのか」「しばらく管理を続けるのか」「売却や解体を検討するのか」といった方向性が見えやすくなります。
地域と所有者様をつなぐ存在へ
空き家は所有者様の大切な財産です。
一方で、長期間管理されない状態になると、近隣や地域にも影響する可能性があります。
だからこそ、所有者様だけに問題を抱えていただくのではなく、地域、専門家、関係事業者などが必要に応じて協力することが大切です。
一般社団香川県空き家対策連合会では、地域と所有者様、そして空き家に関係するさまざまな専門分野をつなぎ、一つひとつの状況に合った解決方法を考えていきます。
参考情報
- 総務省統計局「令和5年住宅・土地統計調査」
- 香川県「令和5年住宅・土地統計調査結果(香川県分)」

